総量規制対象外のクレジットカードがない理由!貸金業法の基本!

そもそも総量規制とは何なのか?

総量規制は、多重債務者の増加が深刻な社会問題となったことから、平成22年に定められた法律改正貸金業法に設けられた制度で、貸金業者からのキャッシングによる借り過ぎや貸しすぎを規制するためのものです。

したがって消費者保護を目的とした制度です。

この総量規制は、キャッシングやカードローンの上限額を年収の1/3以内に制限するものなのですが、クレジットカードの場合は、使用する枠によって適用されたり適用対象外であったりします。

まず、総量規制が適用される場合ですが、キャッシング枠には適用されます。

現在日本国内で利用されているクレジットカードの内、95%程度はこのキャッシングの機能がついています。

ですから、キャッシングの上限額というのは、クレジットカード申し込み時の年収の1/3以下に抑えられているはずです。

ただ、通常ですとそこまではいかず、もっと低い限度額が設定されていることが多いです。

ショッピング枠は適用範囲外になります。これは貸金業法の適用範囲外であるためです。

ですから、ショッピングで利用する場合は、年収の1/3を超えて買い物することができます

なぜ総量規制対象外のクレジットカードがないのか?

なぜ、総量規制対象外のクレジットカードはないのでしょうか?

これは法律によって定められており、クレジットカードのキャッシング枠については、貸金業法という法律が適用されますので、当然総量規制の対象になってしまうからです。

一方、ショッピング枠というのは、割賦販売法という法律が適用されますので、そもそも総量規制というものがありません。

ですからショッピング枠は総量規制の影響を受けないのです。

通常、クレジットカードというのは、キャッシング枠とショッピング枠というのが別々に設定されていますが、適用される法律の違いから、別々の枠になっているのです。

ショッピング枠は、総量規制を受けないということから、最近ではショッピング枠の現金化を行う業者が非常に増えてきていますが、これは違法とまでは言えないものの、グレーに近いものです。

クレジットカード会社に、ショッピング枠の現金化をしていることが知られてしまうと、強制解約となり、一括返済を迫られてしまうことになりますので、たとえお金に困っていたとしても、ショッピング枠の現金化には手を染めないでください。

そもそもショッピング枠の現金化では換金率が80%にも満たないので、その分も利息のような扱いをすると、とても高額な金利に相当しますので、割に合いません。

ですからいくら総量規制の対象外だからといって、ショッピング枠の現金化に手を出すのはやめてください。

総量規制の対象となるクレジットカードの3つの内訳

クレジットカードには、ショッピング枠で利用した場合には、返済方法を3通りから選べます。

一括払い分割払いリボルビング払いの3つです。

これらの返済方法で利用したショッピング枠については、総量規制の対象外となります。

一方キャッシング枠を利用した場合には、その返済方法のいかんを問わず、総量規制の対象となります。

クレジットカードには、通常両方の機能が備わっていますので、クレジットカード全体としては総量規制の対象になります。

1.リボ払い


まず、クレジットカードのショッピング枠を利用して、リボルビング払いを選択した場合、これはショッピング機能の一部ですので、貸金業法ではなく割賦販売法が適用されます。

ですから総量規制の対象外になります。

リボルビング払いの場合、金利は概ね年率15%程度ですので、キャッシングよりも安い金利で利用できます。

つまり、買い物をするためにキャッシングをするくらいなら、ショッピング枠をそのまま使った方がお得ということになります。

2.分割払い


次に、クレジットカードでショッピングをして分割払いにした場合も、これはショッピング機能の一部を利用していることになりますので、貸金業法ではなく割賦販売法が適用されます。もちろん総量規制の対象外です。

分割払いの場合、金利はおおむね年率10~13%程度ですので、キャッシングよりも安い金利で利用することができます。

分割払いにした場合は、リボルビング払いにした場合よりも金利が安いので、一括払いにできないのであれば、分割払いにした方が得です。

キャッシングしたお金で買い物するよりは、かなりお得なのです。

3.キャッシング枠


最後に、クレジットカードのキャッシング枠ですが、この場合は貸金業法が適用されますので、自動的に総量規制の対象になってしまいます。

ですから、クレジットカードの発行を受けたときから、キャッシング枠の上限は、年収の1/3以下に設定されています。

またキャッシング枠でキャッシングした場合の金利は、7%~20%とかなり開きがありますが、大抵の場合は、銀行系のカードローンや消費者金融を利用した場合とさほど金利は変わりません。

ですから、自分の持っているクレジットカードのキャッシング枠の金利を知ったうえで、もし、銀行系のカードローンや消費者金融のカードローンよりも金利が安いのであれば、クレジットカードのキャッシング枠を使った方が良いでしょう。

それ以外の場合はクレジットカードのキャッシング枠を利用せずに、カードローンを申し込んだ方が、返済が楽になります。

自分の持っているクレジットカードの金利を知っておくというのは非常に重要なことなのです。

4.ショッピング枠の現金化


既に、ご紹介しましたが、総量規制を受けないショッピング枠を利用して現金化するという、現金を手にする方法もあります。

この方法を使うことはお薦めできませんが、この方法を利用するとカードローンよりも損をするということを知っていただきたいので、ここで紹介します。

世の中にはクレジットカードのショッピング枠を現金化する業者はたくさんいますが、これはクレジットカード会社に対して大っぴらにはできないものなのです。

新幹線の回数券を購入して、それを買い取ってもらうとか、家電製品を買ってそれを買い取ってもらうとか、いくつかの方法がありますが、いづれの方法を取っても換金率は80%にもなりません。

つまり、10万円分の商品を買って現金化しても8万円以下の現金しか手にできないのです。

最初から2万円も多く借金をしてしまうことになりますから、まったく割に合わない方法です。

ですから、お薦めできないと言っているのです。

どんなにお金に困ったときでも、ショッピング枠の現金化には手を出さないでください。

それならば消費者金融のカードローンを申し込んでください。

ショッピング枠の現金化の業者は考えようによっては、高利貸しのヤミ金と同じくらい悪徳なのだと考えておいてください。

クレジットカードはカードローン審査にどれだけの影響を与えるのか?

クレジットカードのキャッシング枠で借入残高がある場合に、カードローンの審査には影響があるのでしょうか?

結論から先にお伝えすると、少なからず影響はあります。

クレジットカードでの借り入れ状況や支払残高、返済履歴などは、全て指定信用情報機関などに登録されています。

ですから、カードローンの審査を受ける際には、必ずその情報が参考にされます。

そして影響を受けるのは借入限度額ということになります。

総量規制は、借入総残高と、新たに申し込んだカードローンの借入限度額の総額で規制しますので、既に借入残高がある場合には、その分借入限度額は低く抑えられてしまいます。

ですが、クレジットカードの情報というのはそれだけではありません、返済履歴もきちんと載っているのです。

つまりこれまでに延滞無くきちんと返済してきているのであれば、その履歴も残りますので、その場合には信用度が上がり審査に通りやすくなる場合もあります。

つまり、クレジットカードの使い方ひとつで、カードローン審査の際に有利になったり不利になったりするのです。

総量規制対象外のカードローンを申し込むなら

ここまではクレジットカードの総量規制対象について説明してきましたが、総量規制の枠を超えてお金を借りたいというのであれば、総量規制対象外のカードローンというのがありますから、そちらに申し込むのが良いでしょう。

銀行系カードローンの場合、総量規制の適用対象外になります。

これは、銀行は貸金業法の適用対象外だからです。

ですから、銀行系の場合は、年収の1/3を超えて限度額を設定することができます。

年収の1/3を超えてお金を借りたいというのであれば、銀行系カードローンがお薦めです。

銀行系ならば、消費者金融に比べて金利も安めですし、銀行系ですから安心してお金を借りることができます。

ただし、気を付けてもらいたいことが1点あります。

総量規制というのは、利用者が返済不能にならないための法的な救済措置であることを思い出してください。

法律では、年収の1/3以下ならば、返済可能と見ているのですから、裏を返せばこれを超えた借金は、返済不能に陥りやすいということです。

ですから、いくら総量規制の対象外だからといって、借りすぎるのはよくありません。

概ね年収の1/3以内になるよう自主的なガイド値を設けておいてください。

関連記事